バッティングが上手くなりたいなら、下半身主導で体の回転で打とう!

バットをしっかりと握り、構え、スタンスを取り、体重移動し、テイクバックしてトップを作り、スイングを始動させる。
これらの一連の動作に関しては今まで説明して来ました。 バットの握り方バッティングが上手くなる、自分に合ったバットの握り方って? スタンス自分に合ったバッティングのスタンス・ステップの取り方を見つけよう! バッターボックスバッターボックスでの立ち方のポイント【試合で打てるようになる】 バッティングの正しい構え方バッティングフォームの正しい構え方【野球がみるみる上達する!】 テイクバックバッティング技術向上のために、体重移動とテイクバック時に意識すべきポイントとは? 腕の使い方意外と知られていない、バッティング時の正しい腕の使い方って? この記事ではこれらに加えて、バッティングで強いスイングをし、かつ、しっかりとボールを捉えるために最も重要な下半身の使い方と、下半身主導から体の回転で打つ方法を解説します。

まーく

ちなみに、この記事は、野球歴25年以上の野球マニアである、私まーくが書きました。みなさまのお役に立てれば嬉しいです。

正しい下半身の使い方とは?

人間の体の中で最もパワーが出せるのは下半身です。逆立ちで2キロ歩くことはできませんが、普通に歩く分なら2キロは簡単ですね。それは最もパワーがあり、安定しているのが下半身だからです。この下半身を正しく使うことができれば、しっかりと強いスイングをし、強い打球を飛ばすことができるようになります。正しい下半身の使い方は下記です。

  1. トップを作る段階で軸足側に体重移動をし、テイクバックをするが、このとき、軸足の母指球(親指の付け根あたり)と内モモから股関節の部分に力を入れる。こうすることで、体の状態を安定させたまま、軸足に体重を乗せることができる。
  2. 前足の膝とつま先をステップする。このとき、体が開かないように、膝とつま先は本塁側を向いている。
  3. 前足で体重移動を受け止める。前足でカベを作るイメージ。このカベで体重移動を受け止めることで、骨盤が鋭く回り、スイングスピードが加速する。
    前足のカベ、体重を受け止めるポイントの意識は前足側の股関節にあるようにする。骨盤が回転しながら、体の回転の軸が軸足の股関節から前足の股関節に移るイメージ。

下半身始動で動き出し、上半身の捻りを生み出す

下半身と上半身の使い方はバラバラではなく、セットです。よくバッティングの解説がされるときに『腰を回す』という表現が使われます。しかし、単純に腰を回すという使い方だと上手く打てません。※厳密にいうと腰はほとんど回るものではなく、骨盤が回転するという動きになります。
大事なのは、まず下半身が先に始動し、回転を始め、それに引っ張られるように上半身が加速して回転していく、という動き方です。これを下半身主導前足軸と言ったりします。体の使い方の流れは下記です。

  1. 軸足の股関節に体重を感じながら、構える
  2. (ピッチャーが投球モーションに入ったら)軸足の股関節を意識しながら体重を移動し、上半身もキャッチャー方向に軽くひねる。※肩と目線は動かさない。動かすと目線がぶれてミートできなくなる
  3. 前足の膝とつま先をステップする。このとき、体が開かないように、膝とつま先は本塁側を向いている
  4. 前足で体重移動を受け止める。前足での股関節カベを作る。上半身は残したままで、トップの位置に入り、体のねじれが最大になる。このとき、骨盤は回り始めていて、回転の軸は前足に移る。
  5. 次の瞬間、ねじれたゴムが元に戻るように、一気に体が回転し始める。下半身の回転に上半身の回転が追いついていく。
  6. 上半身の回転が下半身の回転を追い越す。このタイミングで、体の捻りはゼロになっている。
  7. 自然と手首が返ってフォロースルーが起きる。
注意
前足側に体が突っ込むのではなく、あくまでも軸が移動するだけなので、注意してください。突っ込みグセのある人は、バッティング動作の時に股関節・骨盤を軸として体が入れ替わるイメージくらいの方がいいかもしれません。

なぜ下半身主導のスイングが良いのか

なぜ下半身主導のスイングが良いのでしょうか、それは主に2つの理由です。

スイングの加速する

1つ目は、スイングが加速する=強い打球が打てるようになるからです。
上記のような一連の理想的な流れで体を使うと、下半身が先に回転し、上半身が残っている状態を作れます。
そして、下半身の回転と上半身の回転に差が生まれることで、『捻れ』が生まれます。(これを専門用語で『ワレる』と言ったりもします)。そして下半身の動きに上半身が追いつこうとして、スイングが加速されるのです。

ボールの軌道にバットを入れやすくなる

2つ目は、ボールの軌道にバットを入れやすくなるという点です。ステップをして前足股関節に軸ができると、自然とトップの位置が少し下がり、ボールの軌道に対してバットがまっすぐ入る形を作れるのです。
また、上半身と下半身が一緒に回ってしまう時と比べて、ボールを長くみることができるのでミートの確率も上がりやすいのです。

下半身主導になるための練習方法は?

では下半身主導になるための練習方法は何があるのでしょうか。JBS武蔵さんの動画で詳しく紹介されていますので、掲載します。ぜひチャンネル登録をおススメします。

クラドルスイング

前足をステップしてトップを作った状態で、左右の足に体重を移動させる形で足踏みをします。そうすると、骨盤が左右に動きます。その動きを利用してスイングするという練習です。先に下半身が動いて、後から上半身がストレッチされる感覚があると良いです。

プッシュローテーション

後ろの手で後ろ側の腰・お尻の位置を触ります。前の手は前足の股関節(軸)のところに置いておきます。
そして、後ろの手でピッチャー方向にまっすぐ押し、前の手で軸がぶれないように押さえながら、体を回転させる練習です。


これらの下半身主導のフォームを身につけることができれば、打率も飛距離も上げることができますのでしっかりと練習していきましょう!