変化球の『カーブ』は比較的習得しやすい変化球と言われています。少年野球などで最初に教えられることも多いみたいですね。じつは、カーブにもたくさんの種類や握り方、投げ方があります。この記事では、様々なカーブの握り方、投げ方のコツについて解説していきます。今ピッチャーをやっている人や、これからピッチャーを始める人、指導者の方にお役立ていただけるかと思います。ぜひ参考にしてみてくださいね。
まーく
目次
カーブを投げる目的は?
カーブは文字通り、曲がるように変化する球ですが、単純に横に動くわけではなく、縦に落ちながら曲がっていく変化の球と言えます。また、一般的には、ストレートとの球速差があり、通常のカーブであれば20キロ程度、スローカーブであれば40〜50キロ差があることもあるので、
- ストレートとの緩急差で相手のタイミングを外す
- 相手バッターのフォームを崩す
- 相手の意表をついて見逃しを狙う
- 相手の意表をついてストライクのカウントを稼ぐ
- タイミングをずらしてファールを打たせる
- タイミングをずらして空振りをとる
カーブにはどんな種類があるの?
カーブといってもたくさんの種類があります。現在、一般的には下記の種類のカーブがあります。
カーブ
オーソドックスなカーブです。右投手VS右打者であれば、曲がりながら斜めに落ちて逃げていく軌道です。下記の動画のような変化をイメージしてください。
縦カーブ(ドロップ)
横の変化よりも縦の変化が大きいカーブです。バッターからすると、少し上にすっぽ抜けたかと思ったら一気に下に落ちてくるように見えたり、ストレートに見えて一気に下に落ちるように感じたりします。
スローカーブ
ストレートとの球速差がかなりあるカーブです。40〜50キロ、ストレートとの球速差がありますので、バッターの意表をつくことができればかなりタイミングを外せますね。
ナックルカーブ
通常のカーブと違い、人差し指を立てる、もしくは人差し指と中指を立てて握る(ナックルと似ている握り方)ので、通常のカーブと同じような軌道の場合もありますが、揺れながら落ちるように見える時もあるのがこのナックルカーブです。
パワーカーブ(スラーブ)
比較的スピードがあり、ストレートとの球速差が少ないカーブをパワーカーブといいます。スライダーとカーブの中間のような変化にもなるので、スラーブと呼んだりもします。
様々なカーブの握り方は?
カーブの握り方を決める上での考え方
カーブの握り方にも色々な種類があります。握り方のルール、正解はなく、どういうボールを投げたいか、という目的から逆算して握り方を試してみるのが良いでしょう。変化の仕方は下記で決まりますので、色々と試してみるのが良いでしょう。
- 縫い目を握る位置
- 握りの深さ
- 指をどれだけの強さで縫い目に引っかけるか
- 回転方向に接する縫い目の数
- 手首のひねり方
- リリース時の指の引っ掛け方
カーブの握り方の参考例
ここでは様々なカーブの握り方を紹介します。これらの握り方を参考に、試しに投げてみてくださいね。
握り方1
握り方2
握り方3
握り方4
カーブを投げる時のコツは?
握り方と同じように、投げ方にも正解はありません。色々な投げ方がありますが、リリースのタイミングで
- 抜くイメージで投げる
- 抜きながら指で引っ掛けるイメージで投げる
- 引っ掛けてストレートと反対の回転をかける
- 指で弾くようにしてストレートと反対の回転をかける
変化球に同じボールはない
以前こちらの記事でも解説しましたが、 理解しておきたい、なぜ変化球は変化するの?自分で変化球をアレンジする方法とは?変化球は回転数と回転方向、球速で様々な変化をします。例えば大谷選手のカーブと田中将大選手のカーブは、同じカーブであっても、その球速、変化をし始めるポイント、変化の幅は違います。
つまり、同じ変化球名称であっても厳密には違うボールの軌道を描くのです。今回説明したカーブの種類と握り方ですが、自分だったらどういう握りでどういう投げ方をするべきか?を考えながら試行錯誤していくことが重要です。ぜひ覚えておいてくださいね。
以上が、様々なカーブの握り方、投げ方のコツでした。ぜひ参考にしてみてくださいね。みなさまの野球人生がより良いものになりますように。