【徹底解説!】野球におけるコールドゲームとは?条件やリーグによる違いとは?

野球の”コールドゲーム”ってたまに見るけど、実は詳細がよくわかっていない…

そんな方も多いのではないでしょうか。
この記事ではそんな方に向けて

  • コールドゲームとは何か
  • コールドゲームの適用条件
  • 団体やリーグにおけるコールド適用条件の違い
について解説していきます。

まーく

ちなみに、この記事は、野球歴25年以上の野球マニアである、私まーくが書きました。みなさまのお役に立てればうれしいです。

野球における”コールドゲーム”とは?

野球におけるコールドゲームとは、下記の2つの場合に試合が打ち切られることです。

  • 試合中に天候の悪化(降雨・降雪・濃霧・落雷等)や自然災害、球場での何らかの事故などで試合続行が困難となった場合
  • 規定によって定められた一定の点差が広がった場合
つまり、天候などによるコールド点差によるコールドの2つがあります。
コールドゲームとなるかどうか、は球審が判断します。プロ野球の中継で降雨コールドの際、球審が説明しているのが放送されることがありますよね、

団体別のコールドゲーム適用条件

コールドゲーム適用条件はリーグや団体によって違い、あらかじめ定められています。

日本のプロ野球

点差によるコールド

点差によるコールドは認められていないので、どんなに点差がついても試合は続行されます。

天候悪化などによるコールド

天候悪化や事故等により、試合続行が困難と判断された場合はコールドゲームが成立します。
試合は、5回まで成立していれば試合成立、5回以前に試合続行困難となればノーゲームとなります。

クライマックスシリーズ

セリーグでは2013年から、パリーグでは2015年から、対戦するチームの順位上位チーム(1stステージ=2位、ファイナルステージ=1位)が勝ち抜けのかかる試合に関して、「延長12回表終了時に同点」または「延長12回表で先攻チーム(対戦チーム間下位)がリードし、その裏に同点に追いついた場合」は、その時点で試合が打ち切りとなる、『特別コールドゲーム』があります。

アジアシリーズ

予選リーグでは7回・8回で10点差以上がついた場合はコールドゲームが適用されます。
また、予選試合は同点の場合12回打ち切りで引き分けとなり、決勝は決着がつくまで行われます。

メジャーリーグ

点差によるコールド

日本のプロ野球同様、点差によるコールドは認められていないので、どんなに点差がついても試合は続行されます。

天候悪化などによるコールド

天候悪化や事故等により、試合続行が困難と判断された場合はコールドゲームが成立します。試合の成立条件は5回終了ですが、表のチームが同点または逆転、裏のチームが同点の状態であればサスペンデッドゲームとなります。また、ダブルヘッダー開催時は第1試合がコールドゲームになると、第2試合は中止となります。

WBC

予選第1次、第2次リーグの場合、5回、6回は15点差以上、7回、8回の場合は10点差以上つくとコールドゲームが適用されます。
決勝トーナメントの場合は点差によるコールドはありません。
また、天候悪化などによるコールドゲームもあります。

社会人野球

社会人野球の3大大会では、7回・8回終了時で10点以上の点差がついていた場合にコールドゲームが適用されます。ただし、決勝戦を除きます。
それ以外の大会では7回7点差や5回10点差、7回7点差など、主催者により適用条件は変わります。

大学野球

東京六大学、東都大学、関西学生、関西六大学の各リーグでは点差コールドはありませんが、天候悪化などによるコールドはあります。
全日本大学野球選手権大会では準決勝・決勝を除き5回以降10点差以上・7回以降7点差以上でコールドゲームが適用されます。
明治神宮野球大会では準決勝・決勝を除き7回以降7点差以上でコールドゲームが適用されます。

高校野球(硬式)

下記のコールドがありますが、甲子園球場での全国大会と地方大会の決勝では点差によるコールドは適用されません。

点差によるコールド

5回以降:10点差以上
7回以降:7点差以上
でコールドが適用されます。

天候悪化などによるコールド

天候悪化などによるコールドも適用されます。7回が終了していればゲームが成立、終了していなければノーゲームとなります。

高校野球(軟式)

7回以降10点以上の得点差がついた時にコールドゲームが適用されます。
天候悪化などによるコールドも適用されます。7回が終了していればゲームが成立、終了していなければノーゲームとなります。

オリンピック

7回・8回終了時で10点以上の点差がついていた場合にコールドゲームが適用されます。

女子野球

日本女子プロ野球機構では、「ティアラカップ」(トーナメント制)において、基本は7回まで試合が行われますが、試合開始から1時間45分経過した時点でのイニング完了をもってコールドゲームとしています。
雨天などの天候による場合は、5回完了で試合が成立します。
また、得点差によるコールドは認められていません。
東西対抗戦「ヴィクトリアシリーズ」では、天候悪化などを除き、コールドは認められていません。
女子野球ジャパンカップでは、基本は7回まで試合が行われますが、試合開始から1時間45分経過した時点でのイニング完了をもってコールドゲームとなります。また、4・5回10点差以上、6回7点差以上の得点差でコールドゲームが適用されます。

コールドゲームの試合成立・不成立の考え方

ではコールドゲームの条件にあてはまっているとして、どのタイミングで試合が成立・不成立になるのでしょうか。

点差によるコールドゲームの場合

先攻チームが勝っているとき

この場合は、後攻チームの攻撃が終了(3アウト)して、試合終了となります。通常の最終回と同じですね。

後攻チームが勝っているとき

試合が成立する回より前までに規定以上の点差がついている場合は、試合が成立する回の表の攻撃で先攻チームが規定点差以内に追いつかなければ試合が終了となります。
(例:7回10点差コールドで6回までに10点差以上とっていて、7回表が10点差以上のリードのまま終了すれば、その時点でコールドが成立)
既定の回以降の攻撃中に規定以上の点差がついた場合は、その点差になった時点で試合終了となります(サヨナラゲームと同じ)。

天候などによるコールドゲームの場合

天候などによるコールドゲームの場合、審判が試合を打ち切ったときが試合終了です。
試合が規定のイニングを終了していれば試合成立、既定のイニングに達していなければ試合不成立です。その場合は、事前に定められた規定に基づきますが、「ノーゲーム(試合打ち切り)」か「サスペンデッドゲーム(一時停止とし、後日中断したところから試合再開)」となります。

まーく

以上が、野球のコールドゲームの解説でした。少しでもプロ野球ファンのお役に立てればうれしいです。みなさまが楽しい野球ライフを送れることを願っています!