ピッチングで緩急を使う配球をするときの気をつけるポイントは?

よく『緩急を使ったピッチング』という言葉を聞きませんか?今まで左右(アウトコース・インコース)を使った配球高低を使った配球について解説してきました。
アウトコースを攻める配球の気をつけるポイントピッチングでアウトコースを攻める配球の気をつけるポイントは? インコースを攻める配球の気をつけるポイントピッチングでインコースを攻める配球の気をつけるポイントは? 高低を使う配球をするときの気をつけるポイントピッチングで高低を使う配球をするときの気をつけるポイントは? ピッチングの配球はこの左右・高低に加え”前後”での揺さぶりによって完成します。どういうことか、詳しく解説していきます。
ピッチャーの方やこれからピッチャーを始める方、指導者の方などに、お役立ていただけるかと思います。

まーく

ちなみに、この記事は、野球歴25年以上の野球マニアである、私まーくが書きました。みなさまのお役に立てれば嬉しいです。

バッターを”前後”させる緩急を使ったピッチング

ピッチングはインコースやアウトコースへの揺さぶりに加え、”前後”にも揺さぶれます。それが『緩急』です。
例えば140kmのストレートの後に、100kmのスローカーブを投げられたら、バッターはボールが来るのを待ちきれずに”前”に出てしまいます。
もしくは、100kmのスローカーブの後に140kmのストレートがきたらどうでしょう?バッターは”後ろ”に差し込まれてミートすることができないでしょう。
これが緩急による配球です。
例えば元中日ドラゴンズの今中投手がスローカーブの使い手として有名です。


最近だとダルビッシュ投手もたまにスローカーブを使った配球をしていますね。

2球ストレートを続けた後に3球目にスライダー系の速い変化球で追い込み、4球目にまさかのスローカーブです。バッターは意表を突かれて空振りしていますね。
このように緩急は上手く使うことで非常に有効な配球となります。

相手バッターのレベルに合わせて緩急を使う

緩急はいつも使う必要はありません。相手が左右や高低の揺さぶりだけで打ち取れるバッターであればそれで打ち取ればよく、ある程度レベルの高いバッターに対して使いましょう。毎回全ての打者に使っていたら、配球のパターンが読まれたり、タイミングを合わされやすくなってしまうからです。

どういう場面で緩急を使ったピッチングが有効?

緩急を使ったピッチングが有効なのは、相手の意表をついて、『ストライクカウントを稼ぐ』場面と『空振りをとる』場面です。
ストライクカウントの稼ぎ方としては、例えば、初球にいきなりスローカーブをアウトコースの低めに投げる、などです。初球から、なかなか手を出しづらいようなコースと球種ですね。もしくは1球、インハイなどの厳しいコースにストレートを投げた後に、アウトローのスローカーブでも良いです。バッターは、早いカウントではなかなか手を出しにくいでしょう。
空振りの取り方の例としては、例えばストレートで2ストライクまで追い込んでおいて、バッターがストレートのタイミングに合わせようとしているところにスローカーブやチェンジアップを投げる、などです。もしくはダルビッシュ投手のように、ストレート2球で1-1にして、スライダーで空振りをとった後の、相手がスローカーブなんて考えていないようなタイミングであえて投げる、というのも面白い配球ですね。

以上が緩急を使う上で気をつけるポイントと、配球の例でした。ぜひ参考にしてみてくださいね。みなさまの野球人生がより良いものになりますように。