ピッチングで初球にファーストストライクを取った方がいい理由とは?

よくピッチャーの方は『初球はファーストストライクを取れ!』なんて指導を受けた経験がある方も多いのではないでしょうか。プロ野球の試合でもボール先行のピッチャーは『リズムが悪い』と言われ、ストライク先行のピッチャーは『リズムが良い』なんて言われたりしますね。でもそれはどうしてなのでしょうか?この記事では、全ての野球プレーヤーと指導者の方のために、なぜ初球にファーストストライクを取った方がいいのか、について解説します。
具体的なストライクの取り方についてはこちらで解説しています。 ストライクの取り方ピッチャーなら知っておきたい、ストライクカウントを取る3つの方法とは?

まーく

ちなみに、この記事は、野球歴25年以上の野球マニアである、私まーくが書きました。みなさまのお役に立てれば嬉しいです。

ボールカウントによって打率は変わる

まず理解しておくべきなのは”ボールカウントによってバッターの打率が大きく変わる”という点です。例えばプロ野球のデータだと、

  • 0ストライク時:.350前後
  • 1ストライク時:.330前後
  • 2ストライク時:.200以下
と、2ストライクに追い込まれると打率は一気に下がると言われています。この傾向はアマであっても大きく変わらないでしょう。なぜ2ストライクになると打率が落ちるかというと、3ストライク目が取られる=三振アウトになるため、バッターは多少のボール球や不得意な球でも振りにいくしかなくなるからです。逆を言うと、2ストライクまではバッターは自分の狙い球を絞ってスイングできるので打率が高いということになります。
ピッチャーサイドからすると、『ストライクカウントは多い方が打ち取れる確率が上がり、特に2ストライク時が最も打ち取れる可能性が高い』ということが言えます。

バッター有利のカウント、ピッチャー有利のカウントとは?

上記で説明した通り、カウントによって打率が違いますし、カウントによってバッター有利なのか、ピッチャー有利なのか、違いがあります。配球をしていく上で、これらのバッター有利なのか、ピッチャー有利なのかについても把握が必要です。

バッター有利のカウント

  • 0ストライク-0ボール
  • 0ストライク-1ボール
  • 0ストライク-2ボール
  • 0ストライク-3ボール
  • 1ストライク-2ボール
  • 1ストライク-3ボール
これらのカウントでは、バッターは三振する恐れがないので、狙い球を絞り、思い切りバットを振れるので、有利な状況となります。

ピッチャー有利のカウント

  • 1ストライク-0ボール
  • 2ストライク-0ボール
  • 2ストライク-1ボール
  • 2ストライク-2ボール
これらのカウントでは、ピッチャーが2ストライクに追い込んでいたり、1ストライクをとって、2ストライクに追い込む1歩手前になっているので、ピッチャーに有利となります。

5分のカウント

  • 1ストライク-1ボール
  • 2ストライク-3ボール
これらのカウントでは、心理的にピッチャー、バッターどちらにもプレッシャーがあるので5分のカウントと言えます。

どのようなカウントのルートを辿ったかが重要

ピッチングでは0ストライク-0ボールから始まり、カウントが進んでいきます。その際、どれだけ自分にとって有利なカウントで配球を進めてきたかで、ヒットが出る可能性、打ち取れる可能性が変わってきます。
例えば初球がボールになって、0-1→0-2→1-2→1-3などとカウントが進んだとしたら、全てバッター有利のカウントで、狙い球を絞って思い切りスイングされてしまいます。よってそれだけヒットやホームランが出る確率が上がってしまうのです。
もし逆に、ファーストストライクを取れていたらどうでしょう?
例えば、1-0→2-0→2-1→2-2と全てピッチャー有利のカウントで進められたら、バッターに1度も思い切りスイングされることなく、主導権を握って配球を組み立てることができるのです。だから、ファーストストライクを取ることは非常に重要ですし、ファーストストライクを取れるピッチャーは失点しにくくなるのです。
具体的なストライクの取り方はこちらの記事を参考にしてみてください。 ストライクの取り方ピッチャーなら知っておきたい、ストライクカウントを取る3つの方法とは?

以上が、初球にファーストストライクを取った方がいい理由でした。ぜひ参考にしてみてくださいね。みなさまの野球人生がより良いものになりますように。