メンタルも同時に鍛える!試合で結果を出せる打撃、投球、守備練習とは?

練習では上手く打てるのに、どうして試合では打てないんだろう…
練習では思い通りにコントロールできるのに、試合ではどうしてもフォアボールを出してしまう…

練習では上手くいくのに、試合になるとどうしても練習と同じようにパフォーマンスが出せない…
そんな課題を抱えている選手、チームも多いと思います。
様々な要因が考えられますが、その一つに『練習方法が間違っている』可能性があります。
そこでこの記事では、『試合で結果を出せる打撃、投球、守備練習』について解説します。

まーく

ちなみに、この記事は、野球歴25年以上の野球マニアである、私まーくが書きました。みなさまのお役に立てれば嬉しいです。

試合での結果を出しやすい練習とは?

試合で結果を出しやすい練習・出しにくい練習とは何でしょうか?
もちろん試合で結果を出すために練習は必要不可欠です。
しかし、心地よい練習ばかりになっていないでしょうか?
じつは、

心地よくできてしまう練習=試合につながらない練習

心地悪い練習=試合につながる練習

なのです。
例えば、こんな練習ばかりしていないでしょうか?

  • 打撃練習ではストレートのみ、球速も投げるテンポも一定で、バッターが打ちやすいようにしている
  • 守備練習ではボール回しやノックがルーティン化しており、同じリズムで各選手がプレーしている
  • 投球練習では、ピッチャーが投げたいボールを投げたいコースに投げたいペースで投げている
もしもこのような練習が普段の練習の大半を占めているようであれば、それは試合で結果が出にくい状況を作ってしまっていると言えます。
どういうことかというと、
『試合は心地よくプレーなんかさせてもらえない』
ということです。
つまり、心地悪い状態、プレーしにくい状態で結果が出せるように練習しておかないと、試合でも結果を出すことはできない
ということです。

試合と同じランダムな状況で行う練習が必要

じつは、試合で結果を出すためには、試合の状況と近い練習=心地悪い練習が必要です。
それは、同じようなことを繰り返す反復練習ではなく、予期しないことが起こる『ランダム練習』です。
もちろん反復練習も技術の習得段階の初期では非常に重要で、新しいことを覚えるのに適した練習です。
また、試合などでプレーに課題が見つかった場合、繰り返し練習することで修正することもできます。
しかし、人間は同じことを繰り返していると『慣れ』が生まれ、大して意識しなくても、同じことができるようになってしまうのです。
実際の試合では、予期しないことが起こり、常に『状況判断と意思決定』を行いながら人は行動します。
しかし、反復練習ばかり行っていると、この『状況判断と意思決定』をしないでもよくなってしまいます。
そうすると、練習ではできるのに、試合というランダムな状況では同じことが再現できなくなってしまうのです。
だから、予測不可能な、『ランダム練習』を取り入れていきましょう。
下記でランダム練習の例を紹介していきます。

試合で打てるようになるバッティング練習とは?

バッティング練習では、アメリカのフリーバッティングが参考になります。
日本では、グラウンドにいくつかバッティングの箇所を作り、ゆっくりとしたペースでバッティングピッチャーが投げ込んで、打者が打っていく、
という流れがスタンダードですが、アメリカではほとんどのチームが、打撃箇所は1ヶ所で、バッティングピッチャーはかなり速いテンポで投げ込んでくるので、
バッターはほとんど自分のペースで打てないようです。
しかし逆にそれが『心地悪さ』に繋がるので、より試合と近い状況になり、有効なのです。
また、球種に関しても、ストレートに限定したり、バッターが球種を指定したりせず、ランダムに色々な球種を織り交ぜていきましょう。
なぜなら、試合では相手ピッチャーは球種を教えてくれないからです。
もちろん、反復練習として、課題を克服するために、特定の変化球を続けて投げてもらう、などの方法は問題ないです。

試合で結果が出せるピッチング練習とは?

ピッチング練習でも、より試合と近い状況で行えることが重要です。
特定の球種を覚える、特定のコースへの投げ方を覚えるための反復練習は全然OKです。
しかしそれらを習得した後は、試合と同じ状況を作り出す練習を入れていきましょう。
例えば

  • 実際の試合と同じように、ボールカウント・アウトカウントを取って投げる。
  • ワインドアップだけでなく、セットポジションやクイックを入れながら投げる
  • 打者にバッターボックスに、審判にキャッチャーの後ろに立ってもらって投げる
というやり方が有効です。
また、 野球のルーティンもう緊張しない!自分に合ったルーティンを見つけよう!でも解説しましたが、ルーティンの動作も取り入れ、試合を再現しましょう。
自分のペースを保つためのルーティンと、ピンチやミスをした時に気持ちを切り替えるためのルーティン、両方を取り入れるのが必要です。

試合で上手くいくための守備練習とは?

こちらも他の練習と同じ考え方で、いかに試合と同じランダムな状況を再現するか、が重要です。
よって、例えば下記のような練習が有効です。

  • 実際に試合形式でピッチャーが投げたボールを打つ『シート打撃』の守備
  • ノッカーが打つ場所を指定しない、ランダムノック。ランナーもいれば尚良い。
日本のチームは伝統的にシートノックで捕球順番が決まっているノックを行いますが、試合前に有効とは言えません。
なぜなら、試合では捕球順番などは決まっていないですし、ミスをしたらもう一回ノッカーが打ってくれることもありません。
それよりも、試合の直前などは、グラウンドのボールの跳ね方を確認したり、フェンスがあればその角度の確認など、イレギュラーに備えた準備をしたほうがよっぽどいいでしょう。

試合と同じ緊張状態を作り出す練習

試合と練習で緊張状態が違うことで、練習通りの力が試合で出せないということも往々にしてあります。
チームによっては、ミスをしたら全体責任で罰を与えることで、緊張感を保っているところも多いかと思います。しかしそれをやりすぎると、ミスを恐れる選手が育ってしまいますので、あまりよくありません。
そこで、精神的なアプローチではなく、肉体的に緊張状態を同じ状態を作り出すという意味で、『心拍数を上げた状態で練習する』というのが有効です。
緊張をすると心拍数が上がりますので、同じ状態を、例えば短距離ダッシュを何本かして、再現するのです。
心拍数が上がった状態でのプレーに慣れておけば、実際に試合で緊張して心拍数が上がっても、対応できるようになります。
また、ファウルで全力疾走した後にまたバッティングをする場面や、ベースカバーに思い切り走った後にまたピッチングをする場面など、心拍数が上がった状態でプレーを行わなければいけない状況も多々ありますので、そういった時への備えにもなるでしょう。

以上が、試合で結果を出せる打撃、投球、守備練習の方法でした。ぜひ参考にしてみてくださいね。みなさまの野球人生がより良いものになりますように。