【すぐわかる!】プロ野球のセイバーメトリクスとは?主な指標を一覧で徹底解説!

セイバーメトリクスって何だろう…
たまに野球の話で出てくるけど実はよくわかっていない…

こんな方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そこでこの記事ではそのような方に向けて

  • 野球のセイバーメトリクスとは何か
  • セイバーメトリクスにはどんな指標があるのか
を解説します。

まーく

ちなみに、この記事は、野球歴25年以上の野球マニアである、私まーくが書きました。みなさまのお役に立てればうれしいです。

野球のセイバーメトリクスとは?

セイバーメトリクスとは、野球において、データを利用し、選手やチームのプレーを統計学的に分析し、評価する指標です。
野球には様々な価値観や考え方が存在します。例えば、

  • 2番打者はバントや右打ちがうまい巧打者がいい
  • 試合の序盤は、ノーアウトでランナーが出塁したらまずは送りバントをすべき
しかし、それは本当でしょうか?”送りバント”という形で相手チームにアウトを献上してしまっていいのでしょうか?
セイバーメトリクスはこういった疑問に対して、”統計””確率”の観点で事実を客観的に評価し、「勝つためには何をすべきか」を考える上で非常に有効な指標となります。

セイバーメトリクスにはどんな指標がある?

ではセイバーメトリクスには具体的にどんな指標があるのでしょうか。攻撃・投手・守備・共通の4つにわけて説明していきます。
また、今回の説明では、一般的に広く使われている『打率』や『出塁率』も含めて解説します。

打撃の主な指標

打率

  • 打数のうちの安打の割合
計算式
安打数÷打席数
中継やスポーツニュースなど、打者の評価として幅広く使われているものの、「四死球が考慮されていない」「長打も単打も同じ評価になる」という問題点がある。

出塁率

  • 犠打と打撃妨害による出塁を除く打席のうち、アウトにならずに出塁した割合
計算式
出塁した打席数÷犠打と打撃妨害による出塁を除く打席数
得点するためには出塁と進塁が必要なので、重要な数値。

長打率

  • 1打数あたり、平均いくつの塁打を得たかを示す
計算式
塁打数÷打席数
例えば4打数のうち1打席で2塁打を打ち、あとは凡退した場合、2塁打÷4打席で長打率は.500となる。

OPS

  • その打者が1打席あたり、得点増加に寄与しているかどうかを示す。数値が高いほど、得点増加に寄与している。
計算式
長打率+出塁率
得点との相関関係が強く、よく使われている指標。

RC

  • その打者が創出した総得点で、チームの総得点は各選手のRCの合計と近しくなる。
計算式
RC={(A+2.4×C)×(B+3×C)÷(9×C)}-0.9×C
A=安打+四球+死球-盗塁死-併殺打
B=塁打+{0.24×(四球-故意四球+死球)}+0.62×盗塁+{0.5×(犠打+犠飛)}-0.03×三振
C=打数+四球+死球+犠打+犠飛
打席数が多いと、その分RCが高くなる傾向があるので、RCを打席数やアウト数で割ることで、選手ごとの得点の生産性を比較しやすくなる。

XR

  • 打者が創出した総得点。値が大きいほど多くの得点を創出しチームに貢献していると言える。
計算式
XR = 0.50×(安打-二塁打-三塁打-本塁打)+0.72×二塁打+1.04×三塁打+1.44×本塁打+0.34×(四球-故意四球+死球)+0.25×故意四球+0.18×盗塁-0.32×盗塁死-0.09×(打数-安打-三振)-0.098×三振-0.37×併殺打+0.37×犠飛+0.04×犠打

RCAA

  • その打者と同じ打席数をリーグ平均の打者が打った場合と比べて、その打者がどれだけ多く得点を生み出したか。
計算式
RCAA = 対象打者のRC-(リーグの打席あたりRC×対象打者の打席数)
例えば、RCAAが+10の打者の場合、平均的な打者に比べて、その打者のおかげで10点多く得点ができたと解釈できる。

XR+

※RCAAとほぼ同じ意味

  • その打者と同じ打席数をリーグ平均の打者が打った場合と比べて、その打者がどれだけ多く得点を生み出したか。
計算式
XR+ = 対象打者のXR-(リーグの打席あたりXR×対象打者の打席数)

BsR

  • 打者が攻撃においてどれだけの得点を創出したか。値が大きいほど多くの得点を創出しチームに貢献していると言える。
計算式
BsR=A×{B/(B+C)}+D
A=安打+四球+死球-本塁打-0.5×故意四球
B={1.4×塁打-0.6×安打-3×本塁打+0.1×(四球-故意四球+死球)+0.9×(盗塁-盗塁刺-併殺打)}×1.1
C=打数-安打+盗塁刺+併殺打
D=本塁打

RC27

  • ある打者が一人で打線を組んだ場合の1試合(27アウト)あたりの得点数。
計算式
RC27 = RC÷(打数-安打+盗塁死+犠打+犠飛+併殺打)×27
同じ1試合(27アウト)の中でどれだけ得点を稼げるか=各選手の得点の創出能力が比較しやすい数値です。

XR27

※RC27と類似

  • ある打者が一人で打線を組んだ場合の1試合(27アウト)あたりの得点数。
計算式
XR27 = XR÷(打数-安打+盗塁死+犠打+犠飛+併殺打)×27

IsoP/ISO

  • 打者の長打力を表す指標。
計算式
IsoP = 長打率-打率 または IsoP = (塁打-安打)÷打数
長打力を数値としてみれる指標のため、その打者の長打力のみを評価したいときに使われます。

IsoD

  • 四死球による出塁の多さを表す指標。
計算式
IsoD = 出塁率-打率
出塁率から安打による出塁分が引かれているので、打者のタイプ(四死球を選ぶタイプ)を表す場合が多い。

BABIP

  • 本塁打を除いた打球がヒットになる確率のこと
計算式
BABIP = (安打-本塁打)÷(打数-三振-本塁打+犠飛)
『フェアゾーンに飛んだ打球がヒットになるかどうか』と言い換えられる指標で、解釈が難しい。「運」の強弱を示す数字と言われることもある。

wOBA

  • 打者が打席あたりにどれだけチームの得点増に寄与する打撃をしているかを示す
計算式
wOBA = (0.7×(四球+死球)+0.9×単打+1.3×二塁打+1.6×三塁打+2.0×本塁打)÷(打数+四球+死球+犠飛)
出塁率の場合、出塁の価値をすべて均一に表現しているが、それよりも打撃の貢献を総合的に表している数値。

wRAA

  • その打者と同じ打席数をリーグ平均の打者が打った場合と比べて、その打者がどれだけ多く得点を生み出したかを、wOBAを用いて算出したもの
計算式
wRAA = (wOBA-リーグ平均wOBA)/1.2×打席

wRC

  • 打者が創出した得点数。数値が高いほどチームに多く得点をもたらしている。
計算式
wRC = ((wOBA-リーグ平均wOBA)1.2+リーグ総得点/リーグ総打席)×打席

Spd

  • 足の速さを表す指標で、数値が高いほど足が速い選手となる。
計算式
Spd=(A+B+C+D)÷4
A(盗塁成功率)={(盗塁+3)÷(盗塁+盗塁死+7)−0.4}×20
B(盗塁企図)=SQRT{(盗塁+盗塁死)÷(単打+四球+死球)}÷0.07
C(三塁打割合)=三塁打÷(打数−本塁打-三振)÷0.02×10
D(得点割合)={(得点−本塁打)÷(安打+四球+死球−本塁打)−0.1)÷0.04
盗塁成功率や盗塁企図の頻度、三塁打の多さ、得点の多さをポイントに変換して平均し、0~10の数値で評価している。

投手の主な指標

RSAA

  • その投手と同じイニング数をリーグ平均の投手が投げた場合と比べて、どれだけ失点を防いだか。プラスの方が良く、マイナスは悪い
計算式
RSAA = (リーグ失点率-失点率)/9×投球回
この指標の注意点は、失点は野手の守備力も関係しているので、守備力と合わさった指標であるという点。

WHIP

  • イニングあたりにどれだけ走者を許したかを表す
計算式
WHIP = (被安打+与四球)/投球回
数値が低いほど走者を出さず安定した投球をしたと評価される。ただこの指標も、野手の守備力も関係してしまうため、投手の力だけを表す指標ではない。

DIPS

  • 守備から独立した投手を評価する数値
計算式
DIPSを簡潔に表現できる計算式はありません。代わりに簡易版としてFIPという指標があります(後述)
DIPSは投手のみに責任がある要素である奪三振、与四球、被本塁打から投手を評価しようとする考え方に基づいています。

FIP

  •  DIPSの理論に基づいた、守備に依存しない被本塁打・与四球・奪三振から算出する「守備から独立した防御率」
計算式
FIP = (13×被本塁打+3×(与四球-故意四球+与死球)-2×奪三振)÷投球回+C
 ※Cは「リーグ平均防御率-(13×被本塁打+3×(与四球-故意四球+与死球)-2×奪三振)÷投球回」

守備の主な指標

DER

  • チームが打たれた本塁打を除く打球のうち、野手が何割をアウトにしたかを表す。つまりチームの守備力で、高ければ良い。
計算式
DER = (打席-安打-四球-死球-三振-失策)/(打席-本塁打-四球-死球-三振)

RF

  • 守備者の9イニングあたりのアウト関与数で、多いほど守備範囲が広く優秀とされる
計算式
RF = 9×(刺殺+補殺)/守備イニング
同じ守備位置の選手同士を比較するときによく使われる指標です。

RRF

  • チームが打たれた本塁打を除く打球のうち、野手が何割をアウトにしたかを表し、投手の奪三振率、ゴロ/フライ傾向、左投手/右投手の投球回数割合、チーム守備力の影響などの偏りを補正したもの
計算式
複雑なため割愛

ゾーンレイティング

  • 野手が責任範囲に飛んできた打球のうちどれだけの割合をアウトにしたかを表す
計算式
ZR = Plays made / Balls In Zone

UZR

  • 同じ守備機会を、その選手と同じ守備位置の平均的な野手が守る場合に比べてどれだけ失点を防いだかを表す。高い方が良いと考えられる
計算式
複雑なため割愛

共通指標

ピタゴラス勝率

  • チームの総得点と総失点から見込まれる勝率を導き出している数値
計算式
ピタゴラス勝率=得点の二乗÷(得点の二乗+失点の二乗)
『勝利と敗北の比は得点と失点の比の二乗に比例する』という法則を表しています。

WAR

  • 選手の打撃・走塁・守備・投球における貢献度を総合的に評価した指標で高いと良く、低いと悪い
計算式
打撃はwOBA、守備はUZR、投球はFIPに基づいて算出(※詳細は割愛)
以上が、セイバーメトリクスでよく用いられる指標になります。基本的に、『何を評価すべきか』の目的から逆算して指標を使うことが多いですが、OPS・WARなどの指標はだいぶ一般的になってきました。チームごとに比較すると楽しいと思いますよ。

セイバーメトリクスを確認できるサイトまとめ

ここでは日本のプロ野球のデータを見れるサイトを紹介します。ぜひデータ観点でプロ野球を楽しんでください。
参考 DELTA 参考 データで楽しむプロ野球 参考 プロ野球データFreak 参考 Baseball LAB 参考 SPAIA

まーく

以上が、セイバーメトリクスに関する解説でした。少しでもプロ野球ファンのお役に立てればうれしいです。みなさまが楽しい野球ライフを送れることを願っています!